Category Archives: 更新情報

ツルギフォトニクス財団の研究助成に採択

理工学部機能創造理工学科の下村 和彦教授が、一般財団法人ツルギフォトニクス財団の2021年度研究助成に4月1日に採択されました

■研究課題:
「シリコンプラットフォーム上GaInAsP系量子井戸レーザの低しきい値化に関する研究」

■研究概要:
  シリコンプラットフォーム上にInP系半導体レーザを集積化する方法として、シリコン基板へ1μm厚のInP薄膜を直接貼付けし、その後レーザ構造の結晶成長、プロセスを行う方法を研究してきた。本研究においては、GaInAsP系量子井戸レーザにおいて、しきい値電流の低減、温度特性の改善、高出力化、さらに単一モード導波路化した埋込み構造を導入することによってシリコンプラットフォーム上集積レーザの高性能化に関する研究を行う。

■研究担当者(所属・職位・氏名):理工学部 機能創造理工学科 教授 下村 和彦

・上智大学教員教育研究情報データベースはこちら

◇助成団体・助成制度の詳細はホームページをご参照ください。
URLアドレスhttp://www.tsurugi-photonics.or.jp/item_list1.html

JKAの補助事業に採択

理工学部機能創造理工学科の谷貝 剛教授が、公益財団法人JKAの「2021年度自転車等機械振興補助事業(研究補助)」に4月1日に採択されました

■研究課題:
「液体水素供給網の高度利用と低炭素電力システムを実現する大容量超電導電力貯蔵装置の研究開発」

■研究概要:
 水素利用はCO2削減の切り札として注目されており、気体の1/800の体積になる液体状態での貯蔵が有力候補になっています。水素利用促進が進む中、マイナス253℃の液化に使われた膨大なエネルギー、いわゆる“冷熱”は有効に利用されていません。一方で、電力システムの低炭素化には、太陽光・風力発電の導入拡大が急務ですが、変化の速い電力の変動成分を長期間メンテナンスフリーで安定化する技術は発展途上です。超電導電力貯蔵装置(SMES)は、冷熱を有効利用し、かつ高効率で電力変動を抑える効果が期待できます。大容量のSMESを液体水素で冷却して電力変動を安定化する実証試験は、他に例がなく、世界初の試みになります。

■研究担当者(所属・職位・氏名):理工学部 機能創造理工学科 教授 谷貝剛

・上智大学教員教育研究情報データベースはこちら

◇助成団体・助成制度の詳細はホームページをご参照ください。
URLアドレスhttps://hojo.keirin-autorace.or.jp/

JST 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)トライアウトタイプに採択

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)は令和2年度追加公募(トライアウトタイプ:with/postコロナにおける社会変革への寄与が期待される研究開発課題への支援)の採択課題を決定し、本学より申請した以下2件の研究課題が採択されました。(採択日:令和3年3月31日)
採択結果のプレスリリースについては、以下リンクをご参照ください。

○採択結果に関するJSTプレスリリース
https://www.jst.go.jp/pr/info/info1496/index.html

A-STEPは、大学や公的研究機関等で生まれた研究成果の実用化を目指す研究開発フェーズを対象とした技術移転支援プログラムです。
トライアウトタイプでは、「with/postコロナ社会の変革」や「社会のレジリエンス向上」を含めた社会課題の解決に資する、大学等の研究成果に基づいた、開発ニーズを持つ企業等が着目する技術の実現可能性を検証するための試験研究を実施します。
事業の詳細については、以下リンク先のウェブサイトをご参照ください。

○JST研究成果展開事業 A-STEPトライアウト 事業概要
https://www.jst.go.jp/a-step/outline/tryout.html

1.
■研究課題名:コロナ感染後の炎症拡大抑制に向けたルテニウム錯体合成・最適化による
レニン・アンジオテンシン系関連遺伝子活性化経路の探索
■研究代表者:理工学部物質生命理工学科 教授 神澤 信行
・上智大学教育研究情報データベース:
https://rscdb.cc.sophia.ac.jp/Profiles/57/0005663/profile.html

■研究概要:本研究は、コロナウイルスに感染してもその後の炎症拡大につながらない様に炎症拡大自体を抑えるのではなく、私たちの体が持つ炎症抑制能力を活性化するような薬剤の解発の糧となるものです。通常はコロナウイルス感染後の炎症拡大の抑制には、サイトカインストームと呼ばれる免疫系の暴走を抑える薬剤が使用されています。我々は金属錯体が細胞に与える影響を調べる過程で、この錯体がレニン・アンジオテンシン系の遺伝子発現に影響を与える可能性を見出しました。またその経路は、積極的な炎症抑制の経路とは異なり、ウイルス感染時の予防という新しい視座につながるものです。研究では、これらの仮説を検証し、早期に社会に役に立つ情報を提供していきたいと考えています。

2.
■研究課題名:肺疾患診断用ELISA系構築に向けたデスモシン-タンパク質複合体抗原の大量合成
■研究代表者:理工学部物質生命理工学科 教授 臼杵 豊展
・上智大学教育研究情報データベース:
https://rscdb.cc.sophia.ac.jp/Profiles/67/0006622/profile.html

・上智大学 臼杵研究室
http://www.mls.sophia.ac.jp/~usuki/

■研究概要:弾性線維エラスチンの架橋アミノ酸デスモシンは、COVID-19の重症化を誘発する肺の疾患であるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)のバイオマーカーである。現状でのデスモシン測定法であるLC—MS/MS法を凌駕する簡便な手法として、ELISA測定の開発を目指したデスモシンの抗体作製が急務である。本研究では、当研究室で独自に開発したデスモシンの化学合成技術を基盤として、デスモシン-タンパク質複合体の大量合成法を確立することで、企業ニーズに応えるとともに、with/postコロナ社会に資するイノベーションインパクトを推進する。

生命理工学科の鈴木伸洋准教授が2年連続で高い影響力を持つ研究者の1人に選ばれました

世界中で引用された論文が多い科学者を調べるクラリベイト・アナリティクス社の2020年版Highly Cited Researchers(高被引用論文著者)リストが公開され、2019年に引き続き2年連続で上智大学理工学部物質生命理工学科の鈴木伸洋准教授が選出されました。

 このリストは同社の学術文献データベースWeb of Scienceをもとに世界のすべての論文のうち引用された回数が上位1%に入る論文を発表した著者を、高い影響力を持つ研究者として選出したものです。

Q 選ばれた論文はどのような内容でしょうか。どの点が評価されたのでしょうか。
 植物が乾燥や塩害、熱など環境ストレスにさらされた際に増加する活性酸素は長年、細胞にダメージを与える悪者として注目され、研究が進められてきました。しかし近年、植物で働く様々なメカニズムを制御するために、この活性酸素が重要な役割を果たすこともわかってきています。今回評価された論文は、環境ストレス条件下ではこの活性酸素の量を適切にコントロールすることが植物にとって重要なことや、活性酸素がどのようにして生成され、植物の重要なプロセスを制御しているのかについて提案したものです。

 自然界では植物が乾燥や塩害などの環境ストレスを受けた場合、余分に作られた活性酸素を除去してダメージを軽減することも重要ですが、ストレスに対して自分の身を守るメカニズムを活性化させるためにも活性酸素は重要であることが近年の研究でわかってきました。私たち人間のように悪い環境から逃げられない植物は、活性酸素をコントロールして環境変化に適応する非常に複雑なメカニズムを発達させてきたといえます。

Q 今後どのような研究展開を考えていますでしょうか。
 環境ストレスに対する植物の耐性向上に関わる活性酸素制御のメカニズムが解明できれば、それを利用してストレスに強い作物の育成が可能になると考えています。これからは、実験室レベルの基礎研究から得られた知見を活かして、実際の農業に役立つ研究も進めていきたいです。活性酸素の制御に関わる重要な遺伝子がわかれば、その遺伝子に注目した品種改良も可能になります。また、活性酸素制御機構に作用する植物体内の代謝産物を肥料のように利用することで、植物を環境ストレスに強くすることもできると考えています。

詳しい教員情報はこちら

<お問い合わせ>
上智大学 学術情報局 研究推進センター
Email: g_rant-co@sophia.ac.jp

JST研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム産学共同「本格型」に採択

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)は令和2年度研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)産学共同「本格型」の採択課題を決定し、共同研究先企業と共に申請した以下の研究課題が採択されました。(採択日:令和2年10月28日)

 A-STEPは、大学や公的研究機関などで生まれた研究成果の実用化を目指す研究開発フェーズを対象とした技術移転支援プログラムです。産学共同「本格型」では、大学等の技術シーズの可能性検証及び実用性検証のため、産学共同での本格的な研究開発を実施し、社会的・経済的なインパクトに繋がることが期待できるイノベーションの創出に向け、科学技術の知見に基づいた、中核となる技術の構築、或いは中核技術の構築に資する成果を得ることを目指します。

■研究課題名:粘菌由来の植物寄生性線虫忌避剤を中核とした線虫忌避システムによる新しい土壌健全化技術の提案

■研究概要:土壌微生物の細胞性粘菌が農作物に害を与えるネコブセンチュウに対する忌避物質を分泌しています。この忌避物質を使って貴重な農作物を守る方法を企業と一緒に開発します。環境負荷の少ない防除方法を確立して土壌の健全化と持続可能な食料生産の実現を目指します。

■企業責任者:パネフリ工業株式会社 環境科学研究所 所長 永松 ゆきこ

・パネフリ工業公式ウェブサイト:http://edgeband.com/

■研究責任者:理工学部物質生命理工学科 教授 齊藤 玉緒
・上智大学教育研究情報データベース:
https://rscdb.cc.sophia.ac.jp/Profiles/69/0006815/profile.html

・齊藤玉緒研究室ウェブサイト:http://www.mls.sophia.ac.jp/~dicty/index.html

※採択結果のプレスリリース等の詳細については、以下リンクをご参照ください。
○採択結果に関するJSTプレスリリース https://www.jst.go.jp/pr/info/info1464/index.html

○JST研究成果展開事業 A-STEP産学共同「本格型」 事業概要https://www.jst.go.jp/a-step/outline/honkaku.html

一般財団法人田中貴金属記念財団の研究助成に採択

理工学部物質生命理工学科の近藤 次郎准教授が一般財団法人田中貴金属記念財団の「貴金属に関わる研究助成 奨励賞」に3月31日に採択されました

■研究課題:
「貴金属とDNAを融合させたバイオ・ナノデバイスのStructure-Based Design」
■研究概要:
本研究では、銀や金のような貴金属と、これらに親和性のある遺伝物質DNAを融合させて、ライフサイエンス分野に役立つ新規バイオ・ナノデバイスの開発を行う。そのために、医薬品開発で広く用いられるStructure-Based Designの手法を取り入れ、X線結晶解析によって得られる高分解能の立体構造情報を活用した合理的な分子設計を行う。これによって、貴金属ナノ材料の新しい開発手法を開拓したい。

■研究担当者(所属・職位・氏名):理工学部物質生命理工学科 准教授 近藤 次郎

・上智大学教員教育研究情報データベースはこちら
◇助成団体・助成制度の詳細はホームページをご参照ください。
URLアドレスhttps://tanaka-foundation.or.jp/

「イノベーション・ジャパン2020特設サイト」シーズ掲載

JSTイノベーション・ジャパン2020特設サイトにて、理工学部物質生命理工学科鈴木伸洋准教授、横田幸恵助教の研究シーズが掲載されています
イノベーション・ジャパンは各大学等から研究成果が集結する国内最大規模の産学マッチングの場です。今年度はWEBでのシーズ掲載を行っています。
◆理工学部から2人の先生が下記のシーズを公開しています。

「ビタミン散布による葉物野菜のチップバーン抑制」 
   (ライフサイエンス) 理工学部 物質生命理工学科 鈴木伸洋 准教授
  シーズはこちら
「近赤外光を効率的に取り込む金ナノ材料」
   (ナノテクノロジー) 理工学部 物質生命理工学科 横田幸恵 助教
  シーズはこちら
公式サイト
イノベーション・ジャパン2020HP:
問い合わせ:上智大学学術情報局研究推進センター
Tel: 03-3238-3173  Fax: 03-3238-4116
E-mail: g_rant-co@sophia.ac.jp

JST新技術説明会で技術紹介を行います

JST新技術説明会ホームページにて、「情報工学新技術説明会」と題し、理工学部の田村恭久教授と山中高夫准教授の研究シーズを掲載しています。
AIや情報通信といった現在、そしてこれからの社会でさらに注目されていくことが期待される本学の技術を紹介しています。
ぜひご覧ください。

「新技術説明会」は、大学、公的研究機関、及びJSTの各種事業により生まれた、研究成果の実用化の促進を目的に開催されるものです。ライセンス・共同研究可能な技術を発明者自ら発表します。
今年度はWEBでのシーズ掲載を行っています。

◆「画像中の目立つ場所を推定する技術: 深層学習を用いた顕著性マップ推定」
(情報通信) 理工学部 情報理工学科 山中 高夫 准教授

シーズはこちら

◆「質の高いオンライン授業を実現する細粒度学習履歴の利活用技術」 
   (情報通信) 理工学部 情報理工学科 田村 恭久 教授

シーズはこちら

新技術説明会HP: 

https://shingi.jst.go.jp/list/toyo-sophia-chuo/2020_toyo-sophia-chuo.html

学校法人 上智学院
上智大学 学術情報局 研究推進センター
Tel: 03-3238-3173 Fax: 03-3238-4116
E-mail: g_rant-co@sophia.ac.jp

NEDO:燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業に採択

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業」の「研究開発項目Ⅰ 共通課題解決型基盤技術開発」において新規課題の採択を決定し、本学より以下の課題が採択されました。

研究題目: 高耐久性を目指したラジカルクエンチャーの研究開発
研究代表者: 理工学部物質生命理工学科 教授 陸川 政弘

研究概要
本研究では、第5次エネルギー基本計画や水素・燃料電池戦略ロードマップ等で定めるシナリオに基づき2030年以降の自立的普及拡大に資する高効率、高耐久、低コストの燃料電池システム(水素貯蔵タンク等を含む)を実現するために、現行の燃料電池に使われているラジカルクエンチャーの移動機構とラジカルクエンチ機構を解明すると共に、新たな移動抑制技術や新規ラジカルクエンチャーを開発する。

※採択結果のプレスリリースおよびプログラム詳細等については、以下リンクをご参照ください。

○NEDOプレスリリース
https://www.nedo.go.jp/koubo/HY3_00025.html

○燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業 概要
https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100182.html

○上智大学教員教育研究情報データベースはこちら

公益財団法人総合工学振興財団の研究奨励金に採択

理工学部物質生命理工学科の三澤 智世助教が、公益財団法人総合工学振興財団の「2020年度 研究奨励金」に7月5日に採択されました

■研究課題:
「ルテニウム二核錯体を反応場とする二酸化炭素の変換に関する研究」

■研究概要:
二酸化炭素の変換(還元)反応を、分子内に2つのルテニウムを連結した錯体(「二核」錯体)を用いて均一系で行うことを目指した研究である。「二核」錯体を用いることで、反応に必要となる多電子の移動を起こりやすくする。本研究課題で用いる金属間を酸素が架橋した錯体は一般に、物質の還元反応ではなく酸化反応の観点から着眼されている。その一方で、今回は還元反応を行う場所として着眼した点でも新規挑戦となる。

■研究担当者(所属・職位・氏名):理工学部 物質生命理工学科 助教 三澤 智世

・上智大学教員教育研究情報データベースはこちら

◇助成団体・助成制度の詳細はホームページをご参照ください。
URLアドレスhttp://www.fist.or.jp/2020kennkyuusyoureikoubo.html