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安心・安全で快適な社会の実現を目指して

林 等(情報理工学科・准教授) 

2014年
出典: ソフィアサイテック vol,25

林 等(情報理工学科・准教授) 


林研究室では、様々なセンサから無線でセンシングした環境情報を活用する無線センサネットワークの研究をしています。
 研究室の大きな研究テーマとしては、以下の2つがあります。

無線センサネットワークの低消費電力・高信頼伝送

 通信機能を電気メーター/ガスメーターに組み込んで、遠隔から計測値を集計し、宅内の家電機器と無線で接続して省エネに活用する「スマートメーター」の各家庭への導入が、東日本大震災による計画停電/節電の実体験を契機に進められています。
 スマートメーターでは、それ自身のエネルギー消費を減らすため、無線通信部分の低消費電力化と、これをサポートする信頼性の高い無線センサネットワークの構築が重要です。例えば、バケツリレー形式のマルチホップ構成を適用する場合、再送制御を前提とするため、特に重要となります。

無線センサノード(無線端末)の小型化・低消費電力化

 イーサネットやRFID、非接触IC カードで使用されているマンチェスタ符号に代わる高速起動・低消費電力符号や、無線通信システムのキーデバイスである高周波回路の小型化・低消費電力化の研究をしています。

最後に

 無線センサネットワークは、様々な産業分野への応用が期待されています。
1.事務・業務の効率化(遠隔検針など)
2.物流・マーケティング(物体の位置把握など)
3.施設制御(電気機器・電力制御など)
4.防災・災害対策(地震のモニタリングなど)
5.交通管理・制御(交通流のモニタリングなど)
6.防犯・セキュリティ(侵入・盗難の防止など)
7.構造物管理(ビルのメンテナンスなど)
8.環境保全(微小粒子状物質(PM2.5)の測定など)
9. 医療・福祉サポート(健康管理・バイタルサインの測定など)
 無線センサネットワークをこれらの様々な分野へ適用し、より安心・安全で快適な社会の実現を目指して研究に取り組んでいきたいと考えています。

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