上智大学理工学部
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Message我が国で発展を続けてきたScienceとTechnology、そのどちらを欠いても今日の日本の立ち位置は得られなかったでしょう。さらにその進展は、現代社会の発展の原動力として世界に貢献してきました。上智大学理工学部の60年間にわたる研究、教育の取り組みは、本学が掲げる隣人性と国際性の理念の下、ユニークな発展を遂げてきました。本学理工学部の学びの場は、特徴的な構成を有しています。理学と工学の両面に対する学びが三学科に配され、すべての学生は自然科学の基礎を学びます。社会課題が複雑化し、学術の発展も融合的である現代であればこそ、自然科学の土台を広く学び、そこから専門性の深い学びと融合的な学びを展開していく必要があるからです。高学年に進み、自分の興味、関心の高い分野にターゲットを定め卒業研究を行います。さらに大学院に進学すれば、各領域のエキスパートを養成するプログラムに学ぶこととなります。基礎を広く学び、その知見をもって自身の専門性を突き詰めていくプロセスは、広範な応用力を身に付け、複雑化する課題に対して柔軟な対応力を生む効果をもたらします。さらに、上智大学は自然科学、人文学、社会科学の各分野を学ぶ学部、研究科をワンキャンパスに備え、多角的視座で課題と向き合う機会に恵まれています。これからの社会を牽引するリーダーとは、まさに多面的なリーダーシップを発揮する人であろうと思います。皆さんと共に学び、研究を深めることを楽しみにお待ちしています。理工学研究科理工学専攻主任理工学部機能創造理工学科下村 和彦 教授 34 研究・キャリア小学生の頃は「学研と科学」という雑誌を毎号心待ちにし、夏休みの自由研究も物体の落下実験など、科学に興味を持っていました。中学生からは数学に熱中し、数学や数学者に関する本を多く読んでいました。高校生で物理学と化学の面白さを感じ、将来このような分野の仕事が出来れば、と思っていました。最先端の研究に触れられることが一番の楽しいことです。わたくしの研究は世の中に無いものを作り出すことですが、自分でアイデアを出し、そしてそれを自分の手で作り上げることができる環境が大学にはあることです。このような研究をしていると自然とコミュニケーションの対象は海外の研究者にも広がっていき、研究とともに人とのつながりも国際的になっていくことが醍醐味ではないでしょうか。受験勉強のためには公式などを丸暗記する必要があり、それを否定はしませんが、是非その根本の原理を知る習慣を付けて欲しいと思います。また最近はインターネットを通じて簡単に多くの情報を得ることができますが、こう書いてあったから間違いのはずはない、など情報を鵜呑みにしたり、先入観を持たないことが必要です。自分で調べて考える習慣を付け、情報が正しいのか確認することが大切だと思います。上智大学第16代学長 理工学部機能創造理工学科 曄道 佳明 教授   新しい社会の創造の担い手であるために1. 高校生のときに理工系の大学に行こうと思った理由2. 理工系の良いところ、楽しいところ3. 今(高校生)のうちからしておいた方が良いこと高校生に送るメッセージ

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