上智大学 高校生のための理工学部ご案内 2020-2021
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志望動機私は幼い頃から算数や理科が好きで、中学生、高校生になってもそれは変わらず、理系以外の道に進むことは考えたことがありませんでした。理工学部に進学して高校では扱うことのない深い分野を学んでいきたいと思う一方で、本当に自分が勉強したい分野が何なのかは全く分かっていませんでした。志望校を考える中で上智大学の物質生命理工学科は、生物学から化学、物理学、さらには環境科学まで幅広い学問に触れることのできるカリキュラムがあることを知りました。将来の自分の展望が定まっていない私にとって非常に魅力的に感じました。本当に自分が学びたい学問を見つけることができると思ったのでこの学科を志望しました。理工学部での学び特色の1つとして、幅広い分野に触れることができることが挙げられると思います。生物学、化学や物理学はもちろん、情報系の授業や工学系の授業も希望すれば受講することができます。高校までの学習では見つけることのできなかった新しい自分の興味や進路を発見できました。私自身、大学入学前はぼんやりと遺伝子工学に近い化学の勉強がしてみたいなと思っていましたが、実際に興味を持ったのは物理系の計算化学でした。理論分子設計(物理化学)研究室に配属されましたが、それまでに受講した他分野の講義は決して無駄なものではなく、ここに至るまでに論理的な考え方や基礎知識、自分自身の成長のために必要なものであったと思っています。研究室に配属されて私の所属している理論分子設計研究室では、理論化学の計算を行っています。対象の分子が様々な条件でどのように反応するか、コンピュータを用いて計算します。この学問を学ぶ前は「化学」というと薬品を使い、実際に自分の手で反応させて結果を見る、といった実験のイメージしかありませんでした。しかし大学で初めてシミュレーション実験に触れ、1つの研究対象に様々なアプローチの仕方があることを学びました。自分の狭い視野に気付き、初めて触れる実験に興味が湧きこの研究室を希望しました。まだまだ勉強が足りず、教授や先輩方に指導していただきながら少しずつ研究と向き合う日々で、自分の中での新しい発見と驚きのある毎日が過ごせています。将来の展望私は大学院には進学せずに就職の道を選びました。就職先は現在の研究内容とはまた異なった分野の技術職です。また1から新しい知識を得て、専門性を深めることになります。大学で学んだことと違うことをさらに学んでいきますが、今までの経験や学び、そして現在の研究が役に立たないとは全く思っていません。学生時代に培った幅広い理工系の知識や論理的に物事を考える力は、必ず今後社会に出ていく上で自分の武器となるスキルだと考えています。今までは自分の興味のために勉強し研究を進めていますが、将来は社会に貢献するために大学で学んだ力を発揮していきたいです。新しい発見と自分の成長を、未来につなげるY.M. 物質生命理工学科 4年 (撮影時2019年度)Special Interview 03

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