上智大学 高校生のための理工学部ご案内 2018-2019
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研究例川口 眞理 准教授育児嚢で発現している遺伝子の機能を明らかにしようとしています。これらの遺伝子の中には哺乳類の胎盤と共通するものもあり、興味深いです。タツノオトシゴの育児嚢の機能解析タツノオトシゴの成長過程で育児嚢がどのようにできるのか、また、その進化過程でなぜ育児嚢ができたのかを明らかにしようとしています。タツノオトシゴの育児嚢の形成メカニズムの解明生物はそれぞれが生き残る最適な方法をとっており、私たちヒトとは異なる驚きの生き方をする生物がたくさんいます。私たちが注目している生物の1つがタツノオトシゴです。タツノオトシゴはオスがメスから卵を受け取り、自身の育児嚢の中で育て、その後出産します。それぞれの生物に特有な部分を調べることは生物の進化がどのように起こるのかを理解することにつながります。本研究室ではタツノオトシゴを例にその育児嚢が子育て中にどのような機能を持つのか、また、育児嚢がどのようにしてできるのか明らかにしようと研究を行っています。そのために組織染色による細胞の観察や、次世代シーケンサーと呼ばれる装置を用いて育児嚢で働く遺伝子の網羅的な解析など、様々な手法を駆使して研究を行っています。みなさんも一緒に生物の進化を紐解いてみませんか?研究室紹介1遺伝子の発現を調べるために反応液を調整しています。2PCR装置を使って遺伝子を増幅します。3ミクロトームを用いて組織切片を作っています。この切片を用いて遺伝子の発現領域を調べます。4得られた実験結果を研究室内で議論しています。遺伝子から探る魚類の多様性進化1234研究室■ 川口研究室(物質生命理工学科)27

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