上智大学大学院案内
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Graduate Program in Science and Technology理工学専攻主任 物理学領域 桑原 英樹 教授   理工学部長・理工学研究科委員長 応用化学領域 陸川 政弘 教授   Message 研究科委員長のメッセージMessage 理工学専攻主任のメッセージ 上智大学大学院理工学研究科は、グローバルな視点から科学技術の発展に貢献する、次世代の研究・技術者を育てることを目標にしています。2008年に、それまでの7専攻の旧体制から、8領域(機械工学、電気・電子工学、応用化学、化学、数学、物理学、生物科学、情報学)を1専攻の中に配置することで、領域間の連携を充実させた新しい体制としました。今後ますます多様化する分野横断型の科学技術に柔軟に対応し、グローバルな視点から、地球規模で起きている環境破壊など様々な問題の解決に貢献できるグローバル人材を育成することを目的として実施しました。 2009年にはグローバル30(国際化拠点整備事業)の13大学の1つに採択され、その事業で、2013年に、大学院理工学研究科理工学専攻の中にグリーンサイエンス・エンジニアリング領域を開設し、英語で修士・博士の学位が取得できるプログラムを整備しました。さらに、2014年には、スーパーグローバル大学創生支援事業に採択され、さらなる国際化対応能力の向上の取り組みを進めています。 女性研究者支援モデル育成システム改革事業で最高ランクの評価を受けた「グローバル社会に対応する女性研究者支援プロジェクト」では、グローバルに活躍する女性研究者の増加を目指してきました。世界的に活躍する女性研究者らを招いて、講演や個別の相談・指導をして頂くグローバルメンター制度などを提供しています。 2020年度には、理工学部と理工学研究科の研究のプレゼンスをより一層高め、かつ研究成果を世界に発信することで、研究による社会貢献を実現するために、3つの研究拠点を設立しました。材料、エネルギー、情報に関わる先進的な研究を集中的に行う組織として活動しています。 本理工学研究科は、このようにグローバル人材育成、女性研究者支援、集中的な先端研究などを通して、東京の中心に世界の若人が集い、多様性のある研究教育組織を形成することを目指しています。是非、皆様の入学を期待しています。 大学院での研究活動とそれを通じて得られる能力について紹介したいと思います。大学院には修士課程と博士課程があります。修士課程においては「各専門分野の知識を修得し、複合知と専門性を兼ね備え、社会に貢献できる」人材を、博士課程においては「各専門分野について広い学識を有し、自立して研究活動を行う十分な能力をもつ」人材を育成します。この研究を進める能力を養成することが大学院の重要な役割となっています。 大学院での研究活動は、優れた教育を提供する上で重要な活動であるとともに、研究活動の成果がより良い社会を実現するための問題解決の糸口となり、新しい価値を創造し社会全体の利益に寄与することを目指しています。本研究科での研究活動は、本冊子にありますように基礎研究から応用研究まで多岐にわたります。一専攻の下に各専門研究分野に対応する領域があり、多様な研究の場を提供するとともに、学際的な研究も活発に行われています。大学院生の研究活動を支援する制度も整備されており、国内外で開催される学会等で、研究成果発表をする際の旅費を支援するプログラムや、外国語による論文投稿の校閲費用を支援するプログラムなどがあります。日本人大学院生も英語コースの留学大学院生と共に学び、さらに短・中期の留学、海外との共同研究などを通じて、グローバルな社会で活躍する能力を身につけることができます。 大学院では自らが望んだ研究テーマに専念する時間と環境を持つことができます。これは、人生という長い単位で考えるとき得難い貴重な経験と能力の養成の機会となります。大学院への進学を検討されている皆さん、ぜひ本学大学院において、東京の中心のワンキャンパスに集まる学術的多様性と、世界中からの研究者や学生が集まる国際性の中で、自身の専門性を高めると同時に人間性も高める貴重な機会を持って頂きたいと考えています。01

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